パラサイト・シングルの結婚は親からの自立が鍵

パラサイトシングルとは?

「パラサイト・シングル」とは、学業を終えて自活できる環境にありながらなお親と同居し、基礎的生活条件を親に依存(寄生=パラサイト)している未婚者のこと言います。厚生労働白書(2003年)によれば、2001年度の調査では、30歳代で親と同居している未婚の男性は64.2%、女性は71.8%にものぼることがわかりました。


十分な収入があるにも関わらず、結婚をすることもなく親に依存して生活する人、結婚はしたいけれど出会いがないなどの理由から親の下で生活する人たちはも、結果的にはパラサイト・シングルということになります。パラサイトの増加は結婚率を低下させ、少子化問題を深刻化させるなどとして、近年社会的な問題としてクローズアップされるようになりました。経済的に自立できるだけのものを持ちながら特別な理由もなく親からの自立を望まないという未婚の男女は、「パラサイト型」という分類がされるようです。

居心地が良いパラサイト・シングル

パラサイト型の男性のうち、親との同居を心地良いと思い、満足している割合は全体の約40%、女性では約60%になるそうです。この数字からは読み取れないのですが、男性の60%は心地良くもないが、あえて親から離れて自立するつもりもないということになるのでしょうか。


少し前までは、実家で生活している結婚前の女性を「花嫁修業中」「家事手伝い」などと呼んでいましたが、この言葉には親に依存しているというより、むしろ結婚のための準備期間として実家で暮らしているといったニュアンスがありました。ところが最近では、結婚を前提にするといったこともなく、家事の負担が少ないことやお金が自由に使えるといった理由から、親との同居を選択するパラサイト・シングルが増えているのです。


セレブな独身生活?

最近は自立している女性(キャリア・ウーマン)が持て囃され、カッコイイ生き方とされている時代ですが、かたやファッション雑誌や女性雑誌では、親に依存できる女性を恵まれたお嬢様として扱っているものがあります。経済的に何不自由なく暮らし、親の庇護の下で自分らしいライフスタイルを思う存分楽しめるパラサイト・シングルは、むしろセレブという位置づけになるのだそうです。


ただ、親に全面的に依存できるのはよほど恵まれた女性に限られていて、家計経済研究所が2007年に実施した消費生活調査によれば、パラサイト型の女性の約57%は、自分の収入の中から趣味などに使うお金以外は、食費などの名目で親に生活費を渡しているのだそうです。月収約15万円のうち自由に使えるお金は約4万円というのが平均だそうですから、セレブというにはちょっと寂しいようにも思うのですが・・・。

結婚が遅くなりがちなパラサイト・シングル

パラサイト・シングルは、男女いずれの場合も結婚が遅くなりがちです。パラサイト・シングルの男女が親から独立しようとしない、あるいはなかなか結婚しようとしないその理由のひとつは経済的に楽だということ。その他には家族が身の回りの世話をしてくれることなどがあるようです。女性の場合は、母と娘が「友達親子」と言われるほど仲が良いケースも多く、こうしたケースでは、快適な親子関係が結婚を遅らせる原因となっています。


パラサイト・シングルの男女が結婚をしようと思うなら、なによりも親離れをすることが先決です。そのためには経済的な自立だけではなく、精神的にも親から自立することが重要な課題となります。これは子どもだけの問題ではなく、親もまた子離れの時期をしっかり胸に刻んで子どもを育てる必要がありそうです。


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