長男・長女の結婚。結婚は家対家の結びつきではありません

家と家が結婚するの?

長男や長女が結婚できない理由としてしばしば挙げられるのが「家」の問題です。日本ではこれまで、結婚を個人と個人の結びつきと考えるより、むしろ家と家の結びつきとして位置づけてきたため、長男・長女は家を継ぐ責任が課せられてきたのです。そうした考えは今でも根強く残っていますから、誰が家を継ぐのか、誰が親の面倒をみるのかといった問題が、結婚に際して大きく影響してくることがあるのです。


多くの長男・長女、あるいは女性の1人っ子は、「家」をどうするのかという問題をないがしろにはできず、結婚に直面した時にさまざまな問題が深刻化してしまうことがあります。2人の結婚の意志は固まっているのに、家を継いで欲しいと思う両家の思惑がぶつかり、結婚が暗礁に乗り上げてしまうといったケースや、「嫁を貰う」という感覚から抜け出せず、子供を産んで家を継ぐのが当然という過度な期待から、女性への精神的な負担を強いることも少なくありません。

家制度に縛られる長男と長女の結婚

友人もそんな悩みを抱えている一人です。彼女は一人っ子で30代。両親は60代前半で、87歳になる祖母が同居しています。両親は娘が養子をもらって家を継いでくれるものと思い込み、自宅をさっさと2世帯住宅に建替え、お見合いの話をどんどん持ってくるのだそうです。ところが彼女には恋愛をしている相手がいて、二人の間ではすでに結婚の約束までできています。


困ったことは重なるもので、相手の男性は地方の由緒ある家柄の長男。こちらも、家を継ぐのが当たり前といった雰囲気の中で育ったため、彼女の家族の期待どおりに養子になる・・・などということはまったく考えられません。女性の家族との同居も拒否しています。二人の間で、お互いの家をどうするかいろいろ話し合いを重ねているところなのだそうですが、双方の家族を説得できそうな名案は見つかりません。家という問題から解放され、二人だけで独立した新しい家庭を作れるのなら今すぐにでも結婚できるのにと、深いため息をついています。


どういう家庭を作りたい?

お見合いでは、「長男ではない人」という条件をつける女性が結構います。長男だと相手の両親と同居をしなければならないし、最終的には舅・姑の介護ということにもなりかねないから、いうのが一番の理由ですが、それ以外にも男と子を出産して欲しいという重圧に耐えられそうにないといったものもあります。確かに三男四男との結婚であれば、そうした期待はあまりかけられずに済むかもしれません。


でも、だからといって、長男・長女の結婚は難しいということではありません。世の中は結構バランスが取れていて、そんな条件も一向に気にならないという人がいるものです。私がお会いした20代の女性は、「結婚するなら絶対に長男。結婚したら、長男の嫁として彼のご両親と一緒に暮らしたい」と話していました。相手の家族との賑やかな生活に憧れているのだそうです。そうそう、漫画「サザエさん」の配偶者であるマスオさんも、サザエさんの両親と楽しそうに暮らしていますよね。


「家」を重視する考え方が今なお続く一方で、好きなら長男だろうが長女だろうが関係ないという割り切った考え方も、どんどん浸透してきています。要は結婚する本人が、どういう家庭を作りたいかということが一番大切なのではないでしょうか。長男だから、あるいは長女だから結婚が難しいとあきらめてしまう前に、どういう家庭を作りたいか具体的に思い浮かべ、その夢を実現させるために、価値観を同じくする人と出会えるような婚活をしてみてはいかがでしょう。

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